2018年元旦からKis-My-Ft2にはまった話-1
2018年元旦、私は沼に落ちた。それもたった一瞬で。
沼の名前は「女子マイ沼」。
それは一度落っこちたら簡単には抜けられないYummy!(闇)の沼だった。
2017年の大晦日、私は何をするわけでもなく過ごしていた。
テレビをつけてガキ使と紅白を行ったり来たりする夜。
本当は沖縄で年末年始を過ごす予定だったのだが企画倒れになり、私は自宅でうなだれていた。
年明けが近づくと今度はガキ使とCDTVを行ったり来たりしながら、カウントダウンを待ちわびていた。
つまらないと思いながらも、季節ものやイベント好きな私はこの時はわくわくしており少し落ち着きが無かった。
しかしいざ明けると、飽き性の私はわくわくするのを止めてすぐに落ち着きを取り戻した。
・・・計画がうまくいっていれば今頃私は沖縄にいたのだ。
年越しソーキそばを食べ、泡盛を飲み、シーサーと年明けを祝っていたのだ。
今の私は京都の自宅でただ横になっているだけ。
はぁと溜め息をつきながらCDTVの続きを見ることにした。
毎年大晦日から元旦の朝にかけて、CDTVは旬なアーティストをゲストに生放送している。
特に気になるゲストはいなかったが、とりあえず流しておいて眠くなれば眠ればいい、くらいに思っていた。
しばらく見ていたらKis-My-Ft2が出てきた。
名前は知っていたし、深夜のバラエティもたまに見ていたからイケメンとブサイクに分ける売り方なのも知っていたし、宮田がヤバイのも知っていた。
あと強烈な音痴がいることも知っていた。
しかしそこまで興味があるわけでもなかった為、特に関心を寄せることなくただ眺めていた。
司会者がキスマイ達に話を振る。
「去年もたくさん出演してくださいましたよね、過去のVTRを振り返ってみましょう」(うろ覚え)
過去の映像が流れる。
2017年のハロウィン音楽祭で女装したキスマイ達が「キ・ス・ウ・マ・イ~KISS YOUR MIND~」を歌い、踊っている映像だ。
「どきなさいよブス!」
「あんたのほうがブスでしょう!!」
いがみ合ってた宮田と二階堂がぎこちないながらもキスをして場を丸く治める、某太田プロ芸人のネタ。
頑張るなあ。ぼんやりとそんなことを考えていた。
その後、ラストサビでメンバーが一列になって歌う。
『衝動、恋、恥、全部抱いて』
ん?
私は目を疑った。
今、とんでもない女が居た。
刺すような目つき。
煽るような腰の動き。
今のは何か・・・?
一瞬にして眠気が吹き飛び、スマホを取りYouTubeを開いた。
焦る指でタップする。
き、す、ま、
YouTubeは全てお見通しだった。
3文字入力した時点で検索欄には『キスマイ ハロウィン』の文字が出ていたのだ。
逸る気持ちを抑えながら視聴する。
みんな「ちょっとハイクオリティなネタ」のつもりでやっているのだろうが、身長が高くて足も細長いので女装姿もサマになっている(のちに身長を気にしている最年長が居ることを知る)。
でもやっぱり彼女は違う。
全然違う!
どきなさいよブス!あんたの方が・・・・
次あたりで例のシーンがくる。
『衝動、恋、恥、全部抱いて』
顔、髪型、スタイル、どこをとっても完璧だった。
何よりあの目つきと腰がたまらなかった。
だってどう見ても女より女なのだ。
玉森裕子さん。
彼女こそが間違いなく女の頂点だ。
純粋にそう思った。
その晩、私は異様な興奮を覚えながらハロウィン音楽祭の動画を何度も再生し、
眠りに就いたのは空が明るくなってからだった。
続く(予定)。
続きました↓